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Dropbox Paperが複数人で扱うにはよさげ、という話

 みなさんこんにちは、はるしおんです。突然ですが皆さんは、いわゆる共同作業をしたことはあるでしょうか。まぁ一口に共同作業と申しましてもケーキの入刀から大規模事業計画まであるわけでございまして、その中でも今回フォーカスするのは「複数人で1つの文書を扱う」タイプの共同作業です。

 

 なんでこのような話をしているかと言いますと、私、友人と同人活動をしておりまして、その中でとあるサービスを利用しているんです。で、それが使いやすいんですけど、これがあんまりネットだと話題にならないサービスでして、それはちょっと寂しいじゃないですか。という訳で、いっちょ紹介記事でも書いてみよう、という訳です。

Dropbox Paper is 何

 ということで、今回紹介するサービスは「Dropbox Paper」です。もう名前からお察しかとは思いますが、こちらのサービスはクラウドストレージでおなじみのDropboxが運営しており、利用にはDropboxアカウントの作成が必要です。これはクラウドの方のDropboxと変わりませんね。

 

 そうそう、この記事ではこれ以降、クラウドストレージサービスの方を「Dropbox」、今回紹介するドキュメントサービスの方を「Paper」と表記していきます。

 

 このサービスはオンライン上に保存されるドキュメントを編集できるサービスで、PCではWeb版が、モバイルではiOS版Android版が提供されています。オンラインサービスだからオフラインになると使えないように思えますが、モバイル版ではオフラインでのアクセスができます。これについては後述します。

 

 Paperに類似するサービスとしてはWord、Onenote、Googleドキュメント、Evernote、Simple noteあたりが挙げられます。

 

 では、これら競合サービスとPaperは何が違うのか。これを見ていきましょう。

えっ、無料でいいんですか

 Paperの利用料金は2019年8月現在、無料です。別に開始時は無料とかそういう意味ではなく、全機能を無料で使うことができるんです。作成できるドキュメント数や機能に制限はありません。やったー!

 

 いや、本当に不思議なことに、Dropboxの方は無料版アカウントだとデバイス3台までのアクセス制限があったりするんですが、それもありません。Paperはかなり太っ腹です。

 

 さらに、この手のメモアプリでは勢力の大きいEvernoteでは有料会員にならないとできないドキュメントへのオフラインアクセス、これも無料でできます。最高ですね!

Markdown対応だし、Markdownを知らなくても使える

 Markdown、というものがあります。ご存じの方には釈迦に説法かと思いますが、要するにWordなんかでおなじみの文章の装飾をするための特殊な書き方、htmlの簡単バージョンみたいなものですが、Paperはこれに対応しています。残念ながら完全に対応しているわけではない(h4以下が使えない、とかですね)のですが、でも基本的な部分を使えるというのはかなり利便性が高いというのはご理解いただけると思います。

 

 で、ここからがPaperの凄いところ。文章の装飾、Markdownを使わなくてもできます。つまり、Markdownを知らなくても、文章を選択してマウス操作してクリック、とかでも見出しを作ったりリスト表示をしたりができるんです。

 

 これは画期的です。今までMarkdown対応のメモアプリは数あれど、Wordのような直感的な装飾と両立できたアプリはまずありませんでした。

複数人編集に特化した機能

 さて、ここに来てようやく最初に話した「複数人編集」についてです。

 

 Paperの凄いところは、複数人による同時編集が可能だということです、これを使うことで、例えばAが執筆中の文章の誤字脱字をBが修正、ついでに用法や意図の怪しい文章はコメント機能で修正するかどうかを聞いておく、なんてことができます。

 

 え、これのどこが凄いかですか?そうです、これ「だけ」なら他のサービスでもできることが多いのですが、同時編集ができるので、全員が好きなタイミングでドキュメントに手を出せるんです。同時編集ができない他のサービスでは、他の人の編集が終わるまでドキュメントに手を出せなかったり、もっと悪いことにアップロードされた複数のファイルの中から、最新版を探し出して編集をする羽目になったりしましたが、Paperではそんな悩みとはおさらばできるんです!

 

 実際、Paperを同人活動で使うときは、初稿をPaperに書き込んで、複数人で一気に校閲を済ませて、それから成形しています。こうすることで、校閲で文字数が変わって紙面デザインがやり直し、なんてことが少なくなるんです。

オンラインサービスの強み

 個人的に本当に助かっているのが、このオンラインサービスとしての強みです。Twitterリンクを入れればカードが生成され、YouTubeのリンクを貼れば動画が埋め込まれ、Dropboxのデータへのリンクを貼れば常にファイルの最新の状態を確認できる。などなど。その他にもFacebookやAdobe XDなんかも対応しているらしいです。

 

 なのにモバイル版はオフラインアクセスに対応。Paper、恐ろしい子……!

 

 という訳で、Dropbox Paperの紹介でした。実はここで紹介しきれていない(私も使いこなせていない)機能がまだまだあるので、是非皆さんも使ってみてください!